標題:
」「ええと、僕は死の神メメントモリの勇者ですから
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作者:
jh45trjbvfg
時間:
2014-7-18 14:25
標題:
」「ええと、僕は死の神メメントモリの勇者ですから
その焦りは現実にまで伝染し、張り付いたような微笑の頬を冷や汗が一筋流れる。「はい、今は人目もありませんから。 マリアベル様は神の代理人、従者として適切な態度を取ったまでです」「え、あの、どういう事ですか?」「ええと、僕は死の神メメントモリの勇者ですから。 少し不遜な態度の方が周囲に畏怖を与えて……信仰獲得に繋がるかと思いまして」 そう言うと、アベルカインはマリアベルの瞳を少し不安げに覗き込む。 マリアベルは微笑を止め、驚きに目を丸くながら――。(ゆ、勇者としてのキャラ付け考えてたぁ!? ほんとマジメだなぁもおおおおっ! やる気すぎるよぉ!!) とりあえず、好感度が下がっているわけではなさそうで安心する。 アベルカインの発想は正しい、巫女に様をつけて敬う態度を取るのも正しい。 巫女は神の代理人で、勇者はその従者――立場は勇者より巫女が上なのだ。(でもダメ! キャラ付けはいいけど、私に遠慮させすぎちゃダメ!)http://www.diesel.palletsplasticos.net それもまた、死の勇者として乗り越えるべき試練と受け取っている。 この決意を覆すのは、かなり難しい――マリアベルは、そう感じていた。ジョーダン スニーカー「マリアベル様、神殿から頂いた装備なのですが。 良質なのは間違いないのですけれど……少し、問題が」
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マリアベルは微笑を保って言ったつもりだが、自信がない。 心の中では冷や汗を流しながら、何処で好感度が下がったのか思い返していたからだ。
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急速にテンションが下降して、どうした物かと考え込む。 アベルカインは今後も鞘で戦う気満々だ。
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むしろ、余計な錘がついているような物――不利な要素でしかない。 そこまで考えて、マリアベルは鞘で戦う原因の一つが自分の説法であると思い出した。
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すっごく強くてマジメだけど、可愛い所もいっぱいあるよね!) アベルカイン本来の強さは、ザグフェルを圧倒できるレベルにある。
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「まだ、肌に馴染まないのでしょう? 早めに慣れていただけるよう、暇を見て私と訓練でも……」 そこまで言って、マリアベルはぴたりと動きを止めた。
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途中まで互角の戦いを演じた理由は、アベルカインが鞘で戦っていたからだ。 どんなに愛用している剣でも、鞘に入れたまま振れば使用感はまるで違う。
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小首を傾げつつ、アベルカインの台詞を心の中で繰り返す。「あの、アベルカイン? 貴方、マリアベル『様』と言いましたよね?」
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