標題:
貴美の友達が橘川に片想いをしている
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作者:
gytfthfdys
時間:
2014-7-1 15:50
標題:
貴美の友達が橘川に片想いをしている
『そ、そう……』 美穂は眼鏡のブリッジを指で押し上げた。『てっきり那美にフられちゃったのかと思った』
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少なくとももう一つ有力な可能性は本日学校で自ら消しておいた。 午前中の休み時間のことだ。いつものように机に向かって読書をする長岡聡に美穂は話しかけた。
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もちろん、貴美は本当に橘川を知らないという可能性だってあることにはある。あの裸エプロン写真を不気味に思い、美穂を避けているというのはどうだ。または、ただ単に忙しいため、メールを打つのが億劫となったか。
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貴美はなぜ自分が橘川を知っているということを隠そうとするのか。それについて明確な答えはまだ出せない。貴美の友達が橘川に片想いをしている。または貴美自身が橘川に片想いをしている。だから橘川を紹介することはできない。その辺が妥当なところであろうか。
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貴美は橘川のことを知っている。美穂はすぐにそう直感した。先日のケーキ屋で貴美が橘川の名前を聞いた時、微妙に彼女の様子が変化したような気がした。あれはやはり間違いではなかったのだ。しかし……。
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『え?』 顔つきを若干緩める美穂。『一緒にいる時って……。二人で会ったりしてるわけ? それって普通に上手くいってるじゃん』
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『いや、まだだ』 ゆっくりと首を振る長岡。『いずれは河内さんも本の魅力に気づいてほしいと思っている。近い将来には一冊の本を二人で同時にめくる……、そんな仲になりたいと僕は思ってるんだ』
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『なぜ?』 長岡は眉をひそめた。視線を左右に泳がせ、気まずさからか髪の毛を指先でいじる美穂。 河内那美にフられた腹いせに、長岡が自分と貴美との仲を引き裂いたんじゃないかと思っていたとはさすがに言えない。『ち、ちょっとね』 ごまかしたように美穂は笑った。『それじゃあ、引き続き頑張りなよ』 怪訝そうにこちらを見つめる長岡の視線を背に浴びながら、美穂は自分の席へと戻った。http://www.cafepositive.com『久しぶりじゃないか』 本を開いたまま顔を上げる長岡。口を真一文字に結び、美穂は彼を見下ろしていた。『どうしたんだ? その顔はとてもじゃないけどアイドルの顔には見えないな』diesel バッグ『那美とは上手くいってる?』 表情を変えずに美穂はそう尋ねた。『河内さんと?』 長岡は目をわずかに見開かせた。『上手くいってるとは言い難いかもしれないね。でも一つ学んだことはあるんだ。彼女はあまり本が好きじゃないらしい。彼女と一緒にいる時はなるべく本の話題を出さないようにしているよ』
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