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標題: きゃあきゃあと嬌声を上げる美由 [打印本頁]

作者: ftdjHGTxse    時間: 2014-6-30 21:28     標題: きゃあきゃあと嬌声を上げる美由

「君は、鋭いかもしれんな」 言われてクラークは頭を低くした。「お昼の番組、どうなるんだろう」 美由はテレビに目をやり、リモコンに手をやろうとして、やめた。 しばし沈黙となる。「喜多嶋涙が、その人間体だったんだよね」 静寂に、幸奈の声が響いた。「ああ」「どこに行ったの。まさか……」「異次元だろう。ユーフォリアと既に同化したか。よってこれ以上敵の戦力が増えることはないが、奴らにはもう、その必要はない。襲撃に転じるだろう。ドロシーの人間体を殺す為に」「我々の今後の任務は、ドロシーの護衛となる」 立場が上であるピーコが厳かに告げた。エアジョーダン1通販
 麻浜市からほぼ出たことのない幸奈にとって、東京などは未知の地である。都会……。この国一番の都会。秋葉原はどっちだろう……。隣で普通にはしゃぐ美由とは対照的に、そっち方面にしか興味が出ない。 クラークが、彼用の携帯端末で、「はい、はい。……では」と会話を終えた。幸奈たちに向いて、「現地の魔法少女と合流する。彼女たちはもうドロシーと接触している。ここから共同戦線だ」 しばらくして、スクランブル交差点の向こうが騒がしくなった。一定の人集りが出来、それが近づいてくる。幸奈は目を凝らして見た。三人の、女性だ。一人は背が高く、もう二人は少女に見える。何よりその服装……。少女たちは、金と銀の、見るからに魔法少女である。そして、中央で護られるように歩いてくる女性。この真夏に黒布を纏った、占い師のような姿。「崖淵、ナルコ」 幸奈は声を固くした。「うそー!」と美由が騒ぎ出す。 ナルコと護衛の魔法少女は、交差点を渡り、幸奈たちと対面した。虎と豹の魔獣が、ぽぽんと現れた。「ご無沙汰しております。ピーコ殿」「うむ」オウムが返す。「彼女たちも、魔法少女ね」 ナルコが前に出た。きゃあきゃあと嬌声を上げる美由。 幸奈は、じっと睨み返す。 ……この人が、魔女ドロシー。予想はついていた。生番組の出演者二人が消えて、残ったのは彼女だけだ。それに、喜多嶋涙がユーフォリアだとすれば、対極に位置するのは崖淵ナルコ以外にいない。クイズだとすれば簡単すぎた。 彼女が、全ての元凶の一端であり、魔法少女に戦いを押し付けてのうのうとしていた存在、そのものなのだ。 それでも、止めることはできない。「あ、握手してください」 幸奈は赤面しつつ、手を出した。「ゆ、幸奈」慌てて遮るクラークを押し切り、幸奈は握手を求めた。「ファンです……」「嬉しいわね。魔法少女に好かれているなんて」 ナルコはがっしと握り返す。幸奈の目がときめく。金の魔法少女が無表情で割って入った。「彼女は魔女ドロシーだよ」 金髪にピアスの、不良めいた風貌。即、幸奈と睨み合いになった。「こらこら」と笑って、美由が仲裁する。「ごめんね。私たち、昨日からずっとこれなのよ」銀色の淑やかな少女が言った。「寝てないからピリピリしちゃって」「他の地方の魔法少女は?」 幸奈は気を取り直して訊いた。「じきにやってくるだろう。但し、周辺警戒だ。我々は特別。ピーコさんの顔が効いたのと、幸奈、君の実力が買われた」 金と銀の少女が、幸奈を見た。幸奈は俯く。「強いの? この暗い子が?」「うーん、そうは見えないわよねぇ」「いいって」幸奈は苛立って言った。「休んだら? 寝てないんでしょ」「おおこわ……」金の方が笑って後ずさる。「彼女たちは精鋭だ。元々は他県住みだったが、戦いの為に引き抜かれてきた。東京は常時激戦区。一週間無休の戦闘も経験している」 ピーコが言う。金は、「そういうこと。あんたたちは予備だよ」その言葉に、今度は美由がムッとした。「ってか、ピーコちゃん痩せた?」「む……。年でな」「雰囲気変わりましたねぇ。現場を離れると太ると言いますけどね」銀が笑った。 幸奈は、盛り上がる都会魔法少女たちを意に介さず、ナルコのことを見つめていた。顔布の隙間から覗く肌は、間近で見ると意外とハリがある。もしかしたら、思ったよりずっと若い人なのかもしれない。 彼女がドロシー……。だが、ドロシーだろうと、彼女が例えユーフォリアだとしても関係ない。今目の前にいるのは、崖淵ナルコなのだ。 じっと見ていると、ナルコも見つめ返してきた。そして恍惚の表情を浮かべた。「魔法少女……。ふふ。まさか私がその親である、魔女だとは。……これは漫画に使えるかしら」 そんなことを言った。幸奈は苦笑しながら、「あの、キラーワークスの続き、描かないんですか」「あれね、ネタ切れよ。詰まったの。うんこが詰まるのと似ているわ」「へ、へぇ……」「あなたは、うんこは、滞りなく出ているかしら」「えと、……ええと」「あなたも、あなたもよ。若いうちから詰まっていては先が不安だわ。食物繊維を取り、そして朝。トイレに座る習慣をつけなさい」 金銀の魔法少女も巻き込んで、ナルコはヒートアップする。全員がその勢いに押されてしまう。周囲の人集りも一層大きくなる。 金色の虎がこほんと咳をして、場を収めた。「ともかく、彼女がドロシーだ。護らなければ我々も、世界も終わる。気合いを入れていけ」 おーっ。と力のない掛け声が上がった。 午前九時。変わらずスクランブル前の一同に、美由が朝食となるパンやおにぎりを買ってくる。全員で食し、空を警戒する。「あれ。なにこれ」 幸奈が、コンビニ袋の中のカップに気づいた。「サラダ。さっき食物繊維って言ってたから……」「……」「偉い!」ナルコが叫ぶ。 九時半を回った。依然、空の色が変わる気配はない。しかし、敵は上からのみ現れるわけではない。「人型のタイプと戦ったことは?」 幸奈が訊いた。「情報は知ってるわ。でも、こちらには現れなかったわね」「あれは別格です」固い口調で美由。「へぇ。じゃあそれとやりあってきたんだから、相当に強いんだろうね、あんた」 金髪がにやにやして言った。幸奈は無視を決め込んで続けた。「人型が来るとすれば、通行人に紛れることもできる」「想定済みだ」「それだけじゃない。敵は次元を切り裂いて何処へでも現れる」「……何が言いたい?」虎は訝しんだ。「人が邪魔。どこかに追い払って、この場を魔法少女だけにするのがいい。ジャミングを使えばできるでしょ」「幸奈、この機械は思考を曖昧にする用途しかない。催眠のようなことはできないんだ」 腕を出して言うクラークに、幸奈は、「だったら正常に認識させてよ。被害が出るでしょ」「残念だがな、榊。ドロシーを抱えている以上、我々にとって、ダミーの人間は多い方がいい」 美由の肩でピーコが言う。「ダミー……」「アタシたちは別に、人の味方じゃないんだよ」金髪は可笑しげに、「あんただって、自分の街、放って来てるんだろ?」「……!」 幸奈はクラークを睨んだ。彼は俯きながら言う。「そういうことになる。ドロシーを護るということは、つまりは」「……見捨てるんだ。もし、麻浜に敵が現れたら」「恐らく、そうはならないはずだ。敵にとってのメリットはない」「どうかな……。アタシだったらやるけどなぁ」 金髪は幸奈を覗き込んだ。「明らかに、やめてくださいって顔してるし。くくっ。目的とか抜きにして、これは急所でしょ」 幸奈の手が動く。目の前の魔法少女の、襟首のあたりを掴んで、「バカ? 変身もしないで――――え?」 少女の身体は、幸奈の背で跳ね上げられる。一本背負い。高く舞い上がった金髪は、驚きの顔のまま地面に落とされた。「授業で二三回やったきりだけど、使えるもんだね」 幸奈は微笑した。「この……」青筋を浮かせる金髪に、「仲間割れはここまでだ。来るぞ」虎の魔獣が告げる。 雲が一斉に、空の彼方へと追いやられた。黒と赤、異常色の空の点滅が始まる。幸奈と美由は手を突き出し、変身をする。金髪は舌打ちをしつつも立ち上がり、両手をぷらぷらと構えた。「どっからでも来いよ」 離れた場所で、人混みの中から魔力の発光がいくつも見えた。全国の魔法少女たちである。「総力戦だ。東京は……廃墟となるぞ」クラークが呟く。 ユキナは息を呑んだ。http://www.airjordan.comparereplica.com「え……」少女二人は呆気だった。「ドロシーにも」「人間体が?」「そうだ」「それがやられたら、どうなるの」 恐る恐る幸奈が訊いた。「魔女が死ねば、魔法少女も消える。異次元生命体に対抗し得る力が無くなり、当然のことながら、この世界は破滅する」 オウムの美声である。 クラークが更に言う。「ドロシーは我々とは別の意思で動いている。人間体によって力を溜めていることは一言も知らされていなかったんだ。もっとも、そのお陰で今まで人間体は狙われなかったのかもしれないが……」 恐らく……、と言って、クラークはピーコに目を向けた。「密告者がいます」グッチ 財布 レディース「ほう」とピーコは返した。「我々魔獣……、あるいは、魔法少女の中に。ユーフォリア暗殺失敗は、その為としか考えられません」「よくわからないけど」 幸奈が口を挟んだ。「敵のボスでしょ。強いんでしょ。作戦にそもそも無理があったんじゃないの」「人間体は全くの無意識なんだ。自身が魔女であることを知らないし、その力も使えない。何故だかわかるか。生の感情が得られなくなるからだ」「ふぅん」「ユーフォリアは襲撃のタイミングで、喜多嶋涙の身体に憑依したんだ。でなければ魔法少女にあのダメージは生まれない」「……」 一日経ったが、相田愛はまだ危険な状態らしい。幸奈は、彼女に起こった残酷な現実を想像しないよう努めた。diesel バッグ
 日野……。 学校に楽しみができたのだから、戦う目的もできたということになる。「もしもし――」 事務員さんから担任に代わってもらい、親戚の不幸で忌引すると伝えた。「よし……。トイレは行ったか」「いいよクラーク。キリがないって」「いや、榊よ」ピーコが言った。「戦闘が始まれば行く暇はないぞ。美由もだ。行っておけ」「ちょ、ちょっとまってよ。なに? そんなに長引くの?」「護衛と言ったろう。最早、各地での小競り合いは意味をなさない。ドロシーこそが唯一の拠点であり、敵にとっては最終決戦の場だ」 クラークに続いてピーコが言った。「つまり、寝無しだ」ディーゼル 財布
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「人間体……?」 フローリング床の部屋で、葉竹美由は聞き返した。足元のお盆には麦茶とゼリー菓子が置かれ、しかしまだ誰も手をつけていない。午前八時。幸奈は今、美由の家でのミーティングに参加中である。 クラークが語り始めた。「ドロシーとの戦いで疲弊したユーフォリアが、何故、異次元生命体を何体も生み出し、絶えず戦闘を継続できるのか、あまつさえ、強力な人型を三体も……ずっと我々の疑問だった」 オウムのピーコが留まり木の上から言葉を継いだ。「そのからくりが、人間体だ。ユーフォリアはこの世界に自らの分身を送り込み、自身のエネルギー源となる人の感情を取り込んでいた」グッチ 財布
「怠け……」「い、言っただろう」クラークはピーコの方を気にして、「精神にダメージを受けてしまったんだ。活動をすれば悪化する」「だから、いつになったら治るんだって」 幸奈が苛立ち気味に言うと、「そこで、今回の作戦なのだ」ピーコが口を開く。「魔法少女を送り込み、ユーフォリアの人間体を叩く。ドロシーは動くことなく、千年の戦いに決着が着く」「はずだったんだよね……」 美由が俯いた。「剛腕の羊シープは強行癖があるが、能力は確かだ。……ですよね」 クラークの言葉に、「うむ」とピーコが頷く。なんか気遣ってるなぁと幸奈は思う。「何らかの、誤算があったのだと私は思っています。彼の予想外の何かが」ディーゼル バッグ
「一度、我々の内部調査を進言しようと思います」「ふむ……。それがいいだろう」 内部……って、やっぱり、こいつらのような縫いぐるみが組織を構成してるんだろうか。幸奈は思った。それが、スパイやらなにやら、本格的にやっている。奇妙な画だ。「ともかく、我々の任務はドロシーの護衛となる。学校に電話は入れたか」「うん」美由が頷いた。「え……」幸奈はまだだった。「早くするんだ」「ちょっと待ってよ」 携帯を出した。あわ……、学校の番号知らないし。まず調べるところから始めることになる。手間取りつつも、ネットから探した番号にコールした。 学校、いかなくなっちゃうんだ……と思った。昨日、日野陽介の前から変なふうに去ったばかりなのだ。わたしのバカバカバカと自分を責めたけど、登校したらどうなるだろうと楽しみでもあった。air jordan 1
「人の感情……」幸奈は呟いた。「それを力へと変えるのが魔女の能力だ。魔女のミニチュア版である君たち魔法少女も、自身の感情を魔力に変換して戦う」「ちょ」美由が言葉を挟む。「ちょっと待って。今、魔女って。ユーフォリアは……」「魔女だ」 クラークが答えた。「元魔女と言った方が正確かもしれない。そもそも、人間体を使用しているという発想が、魔女であるドロシーの推察だ。我々はユーフォリアの正体など知りもしなかった」「そんな重要なことを、ドロシーは知らせなかった。なんで?」 幸奈は不信感露わに言った。クラークが慌てて補足する。「確信がなかったんだ。元魔女と言ったろう。その能力は失われているものと彼女は考えていた。更に、我々とドロシーは逐次連絡が取れるわけではない。大半は寝ているからだ」エアジョーダン激安
 列んで葉竹家のトイレで用を済ませる。「ど、どうしよう、お夜食とか」という美由と入れ違いに、「どうにでもなるよ」と幸奈がトイレに入る。 二人、靴を履き、美由の母親に見送られて、庭に出る。「頑張るのよ、美由。悪を倒すのよ~。ファイト~」 朧げな認識で、娘を魔法少女とわかっているらしい。不鮮明な言動をされるぐらいなら、全く知られていない方がいいと思った。 美由母の目の前で、次元移動が開始された。魔獣二匹が魔力を放つ。黒色のヴェールが消え去った後、視界は見慣れない都会風景へと変じている。ひしめく、人、人、人。「東京?」 もしかして、と思いつつ、幸奈は口にした。目の前の建物に、109の数字看板がある。東京、渋谷である。至近距離を通行する、様々な人たち。顔や姿を見ようとする間に過ぎ去っていく。エアジョーダン
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