標題:
そう呼ばれたあの日から、俺の中で何かが狂い出した
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作者:
dsfdmpydf
時間:
2014-6-24 11:54
標題:
そう呼ばれたあの日から、俺の中で何かが狂い出した
いつの間に消えた? 何が変わった? そういえば、ユイカと暮らすようになってから、ルシュメアの時には頻繁にあった破壊の衝動が薄れた気がする。
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(ナナシ) そう呼ばれたあの日から、俺の中で何かが狂い出した。 いや、狂っていた何かが、元の正しい位置に戻りつつあるだけなのか。 俺は、もう、捕食者ではないのかもしれない。 そうであれば……いいと思う。 いつものように、ユイカが食堂の給仕の仕事に出かけた。 彼女がいなくなると、途端に家の中が広く感じる。あの小さな体の何処にこれほどの存在感があるのかと、毎度のこととはいえ、不思議に思う。 ユイカがいる時は、俺を踏み台兼木登り棒くらいにしか考えていない黒猫が、掌を返したように甘えてくる。座っていると膝の上に、寝ていると胸の上に、机に向かっていると天板の上に、図々しくも乗り込んでくる。http://www.viviennewestwood.metalli-preziosi.com そして、手元に残った最後の一匹。 俺の腕と肩を縦横無尽に駆けずり回ってくれた、あの黒猫。 黒だと思ったら、ひっくり返すと腹にかなり広範囲に白があった。ぶち猫? と俺が言うと、ユイカはなぜかムキなってこれは黒だと主張した。……別にどっちでも良いが。マーク 時計 子供の頃、小さな兎は死んだのに、今、小さな猫はすこぶる元気だ。 相変わらず、俺の足で木登りをし、俺の背中を踏み台にして棚の上に飛び移る。
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「どうして? 理由なんかない。お前がそういう生き物だからだ。羊は狼を無条件に恐れるだろう? 食われる側は常に食う側から逃れようとする。それだけだ」
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もう一匹は海坊主が連れて行った。彼は実は男やもめで、三人も娘がいると聞いて驚いた。その娘たちが是非にと望んで、白い子猫が海坊主家の新たな住民として引き取られていった。
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それは、世界の開闢の時より続く、永劫の不文律のようなもの。 変えられないなら……せめて周りを巻き込んでしまわないように、俺の方から避け続けるしかない。
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猫のふりをした、実は強力な魔獣なのではと疑ってみたが……どう贔屓目に見てもただの猫だった。なぜ「捕食者」の俺の影響を受けないのか、不思議でならない。
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ユイカが拾った三匹の子猫のうち二匹は、すぐに貰い手が見つかった。 一匹はアイリーンが飼うことになった。俺の手の上でぐうぐうと寝腐っていた、大胆不敵なあの三毛だ。人魚亭の看板娘として、早くも人気はうなぎ上りであるらしい。
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もしかして、と思い、他の動物にも接してみたが、あの忌まわしい記憶のようなことは起こらなかった。 触れただけで獣の鼓動を止めてしまったルシュメアの力。
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