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作者:
6777413fkv
時間:
2014-6-16 12:13
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2人は大規模区画を抜けて圧迫感すら感じる廊下を進んでいく。 ローレライがふと視線を上げると、頭上には壁のフレームに切り取られた夜の暗灰色の空があった。
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しかし歩んでいる方向は一切変わらない。 その事実にアドルフが最初からそうするつもりだったのだと理解し、ローレライは思わず深いため息をついてしまう。
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だからこそ、2人はこれが最後なのだ。 "お兄さん"は将来を誓った女性と幸せに暮らすだろう。 自身はBIG-Cが再興を掲げるのであれば、人々の望みにその身を捧げる事になるのだろう。
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「……そうですわね、お相手の方にもお会いしたいですし」 腕を抱き寄せにくいという不満と、言葉通りの欲求からローレライはアドルフの申し出を受け入れる。
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別離する2人の道に交差点(Crossing)はなく、ローレライがその傭兵に縋りつく事はもう許されない。 胸中で暴れ狂うチクチクとした不快感、熱くなり始める目頭。 それらを誤魔化すようにローレライが深呼吸していると、アドルフは突然歩みを止めた。 目的地に到着したのだろうか、とローレライは辺りを見渡すも、1番近い区画入り口まではまだ距離がある。 それを不思議に感じたローレライは思わずアドルフへと問い掛ける。「どうされまして?」「いや、ちょっと記憶が曖昧でね。大まかには分かるんだけど、合ってるか不安でさ」 返された答えにローレライは僅かに顔を顰める。 アドルフは数年振りに戻ったBIG-C、それも相手の砲撃などで路地がいくつか埋るほどのダメージを負ったかつての任地の道を、あれだけ迷わず進んでいた。 だというのに生まれ故郷の道が分らない、と言ったのだ。http://www.paulsmith.emecomachines.com その寂しげな光景に、ローレライの胸中が妙な不快感を訴え始める。 数年前、"お兄さん"がコロニーから追い出された時にも感じていたたその不快感の名前をローレライは知っている。Paul Smith 時計 寂寥感。 この数年間、ローレライは参謀としての力をつけた。 "お兄さん"のような犠牲者を生み出さないために。
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誰よりも傷つきながらも、運命を受け入れさせられた"お兄さん"に寄り添い立つために。 しかし明日からはそれは許されない事となり、"お兄さん"とローレライはただの他人に成り下がる。
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一方的に縋っていた事は理解している。 "お兄さん"は優しさからそれを受け入れたくれていた事も理解している。
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ローレライの知る中では最強の傭兵である"お兄さん"、そんな男を射止めた女が気にならない訳がない。
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