標題:
琴音は思わず自分が今着ている服を見た
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作者:
gytfthfdys
時間:
2014-6-14 15:13
標題:
琴音は思わず自分が今着ている服を見た
http://www.airjordan.patriotguard.net とはいえ、一人で歩く事に不安はあった。さすがに殺人鬼は出ないだろうが、熊程度なら出てもおかしくないのである。琴音は咄嗟に、近くに置いてあった林業用の古びた手斧を護身用に手に取ると、そのまま村上家を出た。ディーゼル ベルト 雨が降りしきる中、琴音は村の中をゆっくりと歩き回る。暗闇の中ではあるが、やがて目も慣れてうっすらと景色が確認できるほどまでになっている。その光景は廃墟である点を除いて十年前とあまり変わりはなく、こんな状況であるにもかかわらず、琴音の頭にはかつての光景がしっかりと浮かび上がっていた。
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やがて、琴音は下ノ倉家の庭にやってきた。ここで下ノ倉元太とはよく遊んでいた。この村では一番歳が近い相手で仲もよく、三歳にもかかわらず、よく森の中まで引っ張りまわされていた。
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雨はまだ上がる様子を見せない。だが、琴音はこの村の懐かしい雰囲気を全身で感じ取っていた。気がつくと、琴音は勝手口にあった古い傘を手にとって、そのまま外に出ていた。特に理由があったわけではない。ただ、十年ぶりに自分の故郷を一人でゆっくりと見ておきたかったというのが妥当だろう。
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起き上がると、いつの間にか服が着替えさせられていて、近くで真佐代が寝息を立てていた。どうやら、この家にあった服を着せてくれたらしい。琴音は思わず自分が今着ている服を見た。見覚えがあるその服は、十年前、母である村上有希子がよく着ていたものだった。あの時母が着ていた服を今時分が着ているという事に、なんとなく不思議なものを感じていた。
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一緒になって遊んでいる自分と元太を温かく見守ってくれていた駐在の妻木一郎。よくお茶をご馳走になったのをよく覚えている。寺坂家の三姉妹は憧れのお姉さんといった印象で、特に当時高校生だった三女の早百合にはよく遊んでもらったものだ。
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その夜、具合の悪くなった琴音は真佐代と共に離れで一夜を過ごす事となった。離れにつくや否やすぐに意識が朦朧とし、気がついたのはそれから何時間か経った頃だった。幸いにも具合は大分よくなっていた。
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苦肉の策として、いったん集団から離れて幼い頃に遊んだ近場の洞窟に誘導しようとしたが、それも空しく、乗客たちは白神村を見つけてしまった。しかも、何の因果か十年前に自分が住んでいた村上家……かつての自宅に転がり込む事になってしまった。
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ふと下を見ると、崩れかけた人形が打ち捨てられていた。琴音はこの人形をよく知っている。早百合が自分のためにわざわざ買ってきてくれた人形で、本当にお気に入りだった。ふと近くを見ると、元太の書いた文字も残っている。
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