標題:
気がつくと、泣いた覚えなど無いのに、頬が濡れていた
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作者:
fdsrwkbery
時間:
2014-6-13 21:29
標題:
気がつくと、泣いた覚えなど無いのに、頬が濡れていた
気づくとそんな言葉が口から漏れていた。 瞬間、心なしか気持ちが楽になった気がした。「それでいいの」
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するとイシスが温かい表情で、笑みを湛えた。 有難う、そう僕は言おうと思った。 しかし口にする前に、僕は瞼を開けていた。
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「どういう事?」「ワイス、貴方の迷いは、貴方が世界を愛しているから生まれるの」「僕が、世界を?」 どちらかと言えば、僕は現実が嫌いだった。
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そこには朝の心地の良い光が、差し込んできている。 気がつくと、泣いた覚えなど無いのに、頬が濡れていた。
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林間学校に行った時には、過去の懐かしい記憶を少しずつ思い出した。 何故僕は忘れてしまったのだろうと、悩んだほどだ。
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仕事をしてだいぶマシになったとはいえ、世界はいつだって僕に対して非情だった。 親しい友達も出来ず、退屈な毎日。
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「本当にそうだったの? ただ、貴方が視ようとしなかっただけではないの?」 勿論それもあるとは思う。
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「ワイスどうしたの、悲しいの?」 いつの間にか出てきたチェシャ猫が、慌てたように僕の胸の上にのる。「大丈夫だよ、チェシャ」「本当? 珈琲飲む?」「うん、お願い」 寝台から飛び降りたチェシャが、黒電話の方へと歩いていく。 それを眺めながら、僕は起き上がった。「折角の休みだというのに、早起きで感心である」 入れ替わるように、ワルツが僕の足下までやってきた。「今、何時?」「いつもの起床時間と同じである。体に癖がついたのかもしれない。して、今日の予定は、なんであるか?」「ゆっくり眠ろうと思っていたんだけどな……」 目がすっきりと覚めてしまったため、眠るという気分でもない。「全く情けがない」「……うーん、林間学校の時に見つけた洞窟に行ってみようかな」「その心意気はかうが、止めておけ」 するとご先祖様が、珍しく消極的なことを口にした。「どうして?」「我が輩の予測が正しければ、一人で手に負える代物ではないのである。クロイスも連れて行った方が良いであろうな。いくらワイスが実力をつけてきたとはいえ、≪薬指(アニュレール)≫の施設は、見る者の心を震え上がらせるものも多いゆえ、動揺から実力を発揮できない場合もあるはずである」http://www.gucci.rouasalaps.com「忘却は悪い事では決してないけれど、人とは嫌な記憶ばかりを覚えている生き物なのよ」 諭すようにイシスに言われた瞬間、本当に自分に嫌気がさした。マークジェイコブス 時計 彼女の言う通りなのかも知れない。「だけど過去は過去。問題は、常に”今”にあるの」「僕は今の生活を手放したくないよ」
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